自らの10万円商品券配布問題が政権運営に影を落とし始めた石破首相。
18日朝、記者の問いかけに目線を合わせず無言で右手を上げて応じていました。
その後に行われた閣議では、隣に座る村上総務相とは笑顔で会話を交わしていましたが、カメラ撮影の時間になると口を真一文字に。
石破首相はこれまで、商品券問題について国民に不信感を招いたことについては陳謝をした一方、“法的には問題ない”と説明しています。
そんな石破首相に18日午前10時半ごろ、国民民主党・玉木代表は「『ブルータスお前もか』じゃないですけど、『石破、お前もか』と思ってる国民も多いと思う」と述べました。
野党だけでなく連立を組む公明党の西田幹事長も18日午前11時過ぎ、「長期政権のおごりであり、また緩みであるということで、誠に遺憾であると。国民の皆さまは到底理解できないという憤りをお持ちの方が多いわけであります」と苦言を呈しました。
石破首相の商品券問題に揺れる国会。
注目されるのが、野党側が内閣不信任案を提出し、石破首相の退陣を求めるのか否か。
立憲民主党の小川幹事長に18日、記者から「攻撃材料として政治とカネの問題を長引かせたいとか、今の支持率の低い石破首相で参院選を迎えたいとか、そういった思惑で内閣不信任案に慎重なのではないか?」と質問が飛びました。
これに対し小川幹事長は「いたずらに長引かせたいと思っていませんが、簡単に終わらすわけにはいかないと」と述べ、現時点での内閣不信任案の提出には慎重な考えをにじませ、政治倫理審査会の場で首相の弁明を求める構えを改めて示しました。
国民民主党の玉木代表も「このこと(商品券問題)ばかりに予算委員会はじめ各委員会の審議の時間が使われることは、日本の国益にも良くないと思いますから、政倫審に出て、しっかりと弁明・説明されることを求めたい」と述べました。
また、日本維新の会の前原共同代表も、政倫審での首相の弁明を求める一方で、高額療養費の負担上限額引き上げの凍結を反映した2025年度予算の再修正案に賛成する方針を示しました。
18日の衆議院の本会議では、10万円分の商品券配布で石破首相に向け多くのヤジが浴びせられました。
サイバー関連の法案審議中、立憲民主党・山岸議員が「多くの国民が『正直がっかりした。信じられない。時代にそぐわぬ』と。今後どのように説明責任を果たすお考えか」と追及しました。
これに石破首相は「私が行いました商品券配布についてのお尋ねをちょうだいいたしております。お尋ねの件は法的には問題がないものと認識していますが、様々なご批判ご指摘を受けていることにつきましては真摯に受け止め、猛省しなければならない」と述べましたが、答弁の間にも「一晩で150万!」などヤジが飛びました。
商品券問題の答弁が終わっても「政倫審出てください!」「原稿に穴空くぞ!前見てしゃべれ!」「(商品券は)三越ですか?松坂屋ですか?」などヤジは続きます。
強まる批判に首相周辺は「申し訳ありませんと言い続けるしかない」としていますが、野党は今後も厳しく追及していく方針です。
そして18日午後、石破首相が商品券の配布を巡って野党側が要求している衆議院の政治倫理審査会への出席について、応じる意向であることが分かりました。
自民党が立憲民主党に伝えたもので、政倫審での弁明を石破首相自身は申し出ないものの、審査会で申し立てが議決されたならば応じる意向としています。
FNNプライムオンライン
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